指圧のコツ…やさしく気持ちよく
指圧は優しく押すのがコツ
筋肉を刺激すると、血管の周りの神経からCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)という物質が分泌されます。これはコリの特効薬ともいえるものです。CGRPは、体に備わっている神経伝達物質で、強い刺激を受けるほど多く分泌され、血管を広げて血流を増やす働きをします。
血流が良くなると、筋肉のコリの周辺に溜まっていた疲労物質や痛み物質が押し流され、コリが解消していきます。
皮膚を軽く引っかくと赤くなりますが、ひっかく刺激によって血流が良くなるためです。この刺激は皮膚表面だけでなく、下にある筋肉にも作用します。
局所的に強い刺激を与えると、上記のメカニズムで血流は良くなりますが、強すぎる刺激は筋肉を傷めます。
筋肉を刺激すると、CGRPに加えて脳内快楽物質(エンドルフィン=脳内モルヒネなど)も分泌されます。筋肉への刺激によって脳内快楽物質が放出されて快感を感じ、ストレスも軽くなって自律神経もバランスが整ってきます。
CGRPも脳内快楽物質も、強い刺激を受けると多く分泌されます。そのため、強いマッサージや指圧に慣れた人は、より強い刺激を求めるようになります。
しかし、その結果、筋肉の状態を良くするどころか、傷つけてしまったり、強すぎる圧力への防衛反応で、筋肉がカチカチになってしまいます。
よほど加減を知らないと、もんだり叩いたりするのは、刺激が強くなりがちです。(素人が)筋肉を傷めずに血行を良くしてコリを解消するには「指圧」の方が適しています。
「指圧」の圧力は、気持ちいいと感じるくらいの優しい押し方で十分です。痛気持ちいいでは、強すぎます。
押す際のポイントは、指の角度です。皮膚表面に対して斜めに押すと、力が分散されます。皮膚に対して垂直に押すのが正しいやり方です。
押すときは、ただ機械的に押すのではなく、筋肉のコリの部分めがけて(イメージして)静かに優しく押します。
コッてると感じる部分と、実際にコッてる部分がピッタリ同じとは限りません。効果的にコリを解消するためには、部分、部分ではなく、コリのあるところを全体的に(肩なら首から肩、背中にかけての僧帽筋全体)指圧しましょう。
この方法なら、筋肉を傷める心配もなく、もみ返しもなく、安全に効果的にしかも楽にコリを解消することができるでしょう。
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