うつ、ストレス、疲労を副腎で改善

副腎と言われても、知らない人のほうが多いと思います。
カンタンに説明すると、副腎は血圧、血糖、水分・塩分量などの体内環境を最適な状態に保つためのホルモンを作っている臓器です。
副腎の役割をひと言で表せば「心と体が受けるストレスに対して体を守る」ということです。
副腎はストレスに反応し、ストレスが大きく持続している状況が続くと疲労し、機能低下していきます。
副腎の機能が低下すると、心身の疲労感が強く感じられるようになり慢性的な疲労感に襲われます。
その結果、朝起きられない、常にイライラしている、不安感が強い、気分がふさぐなど、うつ病の症状が出てきます。
ただ、副腎の機能低下によって疲労を感じるだけでなく、 ストレスに対抗するために副腎機能が活性化しているときも疲労を感じます。
副腎機能の活性化で起こる症状
ストレスの多い環境下で疲労感や体のだるさを感じるのは、副腎が活性化したために起こる、 不眠、甲状腺機能の低下と高血糖が原因です。
●不眠症
副腎は毎日ストレスに晒されていると、副腎機能を活性化し、 アドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾールの分泌を増やしストレスに対抗します。
これらのホルモンの分泌が増えると、身体と脳は興奮状態になります。
大量のコルチゾールが分泌されると、元の量に戻るには、長時間かかります。
したがって 睡眠中も興奮状態になり寝つきが悪くなり熟睡できなくなるのです。
●甲状腺の機能低下
副腎が活性化し、 コルチゾールが大量に分泌されると、甲状腺ホルモンの働きが阻害されます。
甲状腺の機能が低下すると、多くの人は疲労を感じます。
甲状腺に異常がないにも関わらず、甲状腺疾患と同じような症状が出たら、副腎が原因かも知れません。
このコルチゾールの分泌異常は、甲状腺ホルモンの他に、インスリン、エストロゲン、テストステロンなどのホルモンの働きも阻害します。
そのため、甲状腺疾患以外にもインスリン感受性の低下、ほてりなどの更年期障害、男性の更年期障害など、 ホルモンの低下が原因の症状が多く現れます。
●高血糖
ストレスに晒されると、血糖値を上昇させてエネルギーを作り対抗できるようにします。
しかし、ストレスでコルチゾール値が上昇すると、インスリンの働きを阻害するため、 血液中の血糖値は高いままの状態になります。
また、ストレスでアドレナリンが分泌されると、糖新生(糖分以外から糖分を作り出す)とグリコーゲン分解(肝臓と骨格筋から糖分を作り出す)が促進されるので、さらに血糖値が高くなります。
慢性的にストレスに晒されていると、血糖値も高止まりし、疲労感やダルさを感じるようになります。
ストレスに晒された生活環境に長くいると、疲労感や身体的なダルさ、エネルギーが不足している感じになりますが、これは、副腎がストレスに対抗するために活性化しているのも原因の一つです。
現代の、特に都市部での生活では、ストレスを感じていない人は珍しいでしょう。
上記のように過剰で長期に渡るストレスは、副腎も過労になり、やがては副腎そのものが疲れてきて、機能低下が起こります。
副腎が疲れ機能低下する仕組み
ストレスは脳で感じます。
ストレスを感じると、脳から副腎刺激ホルモンが分泌されます。
それによって副腎は抗ストレスホルモンを分泌します。
その結果、ストレスが緩和されます(脳が感じるストレスが減る)。
しかし、ストレスが長期間続くと、しだいに副腎そのものも疲れてきます。
それに、不規則な食生活と栄養不足が加わると、副腎の疲労は加速します。
副腎が疲れて機能低下すると、抗ストレスホルモンが充分には出なくなり、ストレスに対抗できなくなります。この状態は、副腎疲労症候群と呼ばれています。
副腎が疲れているために出ている症状でも、うつ病、適応障害、ストレス病、慢性疲労症候群や低血糖症などと診断されている患者さんは多いようです。
副腎が疲れると出る症状
下記のような症状が出たら、副腎が疲れているかも知れません。
●朝起きられない。
●立ちくらみがする。
●楽しく感じることがない。
●月経前の症状が酷くなった。
●物忘れが酷くなった。
●我慢ができなくなった。
●花粉症やアレルギーが酷くなった。
●すぐ疲れる。
●毎日がしんどい。
上記の症状が3つ以上重なったら、あなたの副腎はかなり疲れている状態かも知れませんのでご注意を。
疲労感やだるさ、やる気の無さなど副腎疲労が原因の不調で病院を受診しても、適切な治療を受けられない可能性が高いです。疲労感などありふれた不調だし、休めば解消すると思われるからです。
休養と睡眠はもちろん大切ですが、それでも解消しない慢性疲労の場合、体が硬くなり歪んでいることが多いものです。
そんな場合は、整体で体調を整えることで疲れが取れて体が楽になります。
副腎疲労によるうつ症状とうつ病の症状には、はっきりとした違いはありません。
相互に関連していると思われます。
ご自分の抱えている不調が、うつ病が原因であろうと、副腎疲労が原因であろうと、副腎疲労を改善・解消することで、症状の改善も期待できます。
更年期障害の改善の鍵も副腎
40代後半から50代に差し掛かる頃になると、多かれ少なかれ更年期による心身の不調に悩まされる女性が増えてきます。原因は、加齢による卵巣機能の低下によって、女性ホルモンの分泌が急激に減ることです。
女性ホルモンは、エストロゲンとプロゲステロンの2種類があります。
エストロゲンの分泌低下は、ホットフラッシュ(気温などと無関係に起きる、のぼせ、ほてり、発汗)の原因になります。
エストロゲンとプロゲステロンの分泌が減ると、気力の低下、抑うつ症状、体力の低下、疲れやすくなるなど、副腎疲労と同じような症状が出ます。
卵巣機能が低下し閉経が近づくと、卵巣から副腎へと機能がバトンタッチされ、副腎が女性ホルモンを出す働きを担ってくれます。
なので、更年期障害の強さは、副腎疲労の程度によって影響を受けます。
◎川越のヒロ整体院では、副腎機能を調整するための内臓調整も行っています。
※参考文献 『うつ?と思ったら副腎疲労を疑いなさい』(本間良子 監修/本間龍介 著)
ヒロ整体院 住所:埼玉県川越市末広町3-10-2ファミール末広201 Tel:049-223-2017
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